2023年10月23日
世界最小電圧で発光する青色有機EL
東京工業大学の伊沢誠一郎准教授が。富山大学、静岡大学、分子科学研究所と共同で、従来比半分以下の世界最小電圧で発光する青色有機ELを開発したのだそうです。

なんと1.5ボルトの乾電池1本で駆動するのだそうで、こうした超低電圧での発光は青色発光ダイオード(LED)でも不可能なのだそうで、有機、無機材料双方を含めても最も小さい電圧で光る青色発光素子になるようです。
研究チームは、2種類の有機分子の界面でアップコンバージョン(エネルギーの低い励起状態から高い励起状態を作り出す過程)を起こす独自の発光原理を用いて、青色有機ELを光らせたのだそうで、432ナノメートルの青色発光が1.26ボルトで確認され、さらに1.97ボルトでディスプレー程度の発光輝度に達したのだとか。
有機ELはテレビやスマートフォンのディスプレーなどに使われているのですが、駆動電圧が高く消費電力が大きいといった課題があり、特に赤、緑、青の光の三原色の中でもエネルギーが大きい青色発光が最も難しく、通常は4ボルト程度の電圧が必要となるのだそうで、この開発により大画面テレビなど有機ELディスプレーの省エネ化や長寿命化に貢献すしてくれるとのことで、超低電圧で光る白色有機EL照明の開発にもつながるようですよ。
Posted by generac at 11:13│Comments(0)
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